☆西谷上地区『民話』『昔田んぼ行事』 [大分県中津市本耶馬渓町]
[ 1975年ごろ、西谷上組子ども会の田代美佐江さんが、当時の円流寺ご院家『正雲さん』にお聴きした民話などを元に作成。]
★☆ 西谷上地区『民話紙芝居』 ☆★

たぬき穴とおいなりさん
(東谷と西谷の境の峠)

へび穴のお話し
(樅木)

明楽寺のお話し
(山ノ内)
★☆ 西谷上地区『昔田んぼ行事』 ☆★
☆かせどり☆ (小正月の行事)

 田畑を鳥の被害から守ることを祈念して行われる。

 この行事は、主に子どもが主役となって行われ、
 地域によってやり方は異なるが、木や藁・正月に
 使われた注連縄などで小屋をつくり、その小屋を
 小正月の夜に燃やすものや、子どもたちが鳥追い
 の歌を歌いながら村の中を回ったり、村境まで行く
 ものなどがある。
☆水口(みなくち)祭り☆

 春耕に先だって迎えられた田の神を苗代の播種の
 際にまつるもので、苗代田の水口(みなくち)に
 八重桜の枝や焼米を入れた幣束を立てる行事。

 正月に作ったヌルデの棒を「田の神様」と称して
 春に水口にもっていく例では、苗代の水口に木の
 枝を箒(ホウキ)のように束ねる例どがあり、
 地域によって、その内容や形態は多様である。
☆虫送り☆

 今から2千年以上も昔のこと、大国主命が田植えの
 お礼に家畜を絞めてみんなにご馳走しました。
 それを穀物の神さまの大歳神がが知って、農作業に
 大事な家畜を食べてしまったことを怒り、すべての
 田んぼに虫を放ちました。大国主命は大歳神にあや
 まって、虫よけの札をもらい田んぼに立てると、
 虫がいなくなったことが由来です。
 現在では田植えが終わった頃に行われる、稲や農作
 物を食い荒らす害虫を駆除するための祭りです。
 たいまつに火をつけ、太鼓や鉦をならしながら田んぼ
 のまわりを回って豊作を祈願します。
 時代と共に農業の形が変わり、今では行われている
 ところは少なくなってしまいました。
 そもそもは、夜にたいまつを燃やし、虫が火に飛び
 込んでくることや、煙でいぶすことで害虫を払おうと
 していたころの信仰的な名残りです。

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